ファンタジーステークス G3 過去データと傾向
調教分析・予想はこちら
ファンタジーステークスの調教分析・全頭評価を公開中
過去10年結果
※2020〜2022年は阪神競馬場での開催です(京都競馬場の改修期間)。結果はすべて載せていますが、下のデータ分析は京都開催7回・のべ94頭に絞って集計しています。
| 年 | 1着馬 | 人気 | 枠番 | 2着馬 | 人気 | 枠番 | 3着馬 | 人気 | 枠番 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2016 | ミスエルテ | 1番人気 | 1枠 | ショーウェイ | 12番人気 | 6枠 | ディアドラ | 3番人気 | 7枠 |
| 2017 | ベルーガ | 5番人気 | 6枠 | コーディエライト | 3番人気 | 6枠 | アマルフィコースト | 1番人気 | 7枠 |
| 2018 | ダノンファンタジー | 1番人気 | 4枠 | ベルスール | 4番人気 | 1枠 | ジュランビル | 6番人気 | 3枠 |
| 2019 | レシステンシア | 6番人気 | 4枠 | マジックキャッスル | 1番人気 | 7枠 | クリアサウンド | 2番人気 | 8枠 |
| 2020 阪神 |
メイケイエール | 1番人気 | 7枠 | オパールムーン | 7番人気 | 5枠 | ラヴケリー | 5番人気 | 7枠 |
| 2021 阪神 |
ウォーターナビレラ | 2番人気 | 5枠 | ナムラクレア | 1番人気 | 2枠 | ママコチャ | 3番人気 | 8枠 |
| 2022 阪神 |
リバーラ | 10番人気 | 6枠 | ブトンドール | 2番人気 | 5枠 | レッドヒルシューズ | 5番人気 | 5枠 |
| 2023 | カルチャーデイ | 15番人気 | 3枠 | ドナベティ | 9番人気 | 1枠 | シカゴスティング | 12番人気 | 6枠 |
| 2024 | ダンツエラン | 4番人気 | 7枠 | モズナナスター | 10番人気 | 3枠 | ベルビースタローン | 15番人気 | 7枠 |
| 2025 | フェスティバルヒル | 1番人気 | 2枠 | ショウナンカリス | 10番人気 | 6枠 | メイショウハッケイ | 3番人気 | 6枠 |
データ分析
枠順・脚質(京都開催7回・のべ94頭)
| 項目 | 出走数 | 勝ち | 複勝 | 勝率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 8 | 1 | 3 | 12.5% | 37.5% |
| 2枠 | 10 | 1 | 1 | 10.0% | 10.0% |
| 3枠 | 10 | 1 | 3 | 10.0% | 30.0% |
| 4枠 | 11 | 2 | 2 | 18.2% | 18.2% |
| 5枠 | 13 | 0 | 0 | 0.0% | 0.0% |
| 6枠 | 13 | 1 | 6 | 7.7% | 46.2% |
| 7枠 | 14 | 1 | 5 | 7.1% | 35.7% |
| 8枠 | 15 | 0 | 1 | 0.0% | 6.7% |
| 4角 前(先頭25%) | 26 | 2 | 7 | 7.7% | 26.9% |
| 4角 中前 | 24 | 1 | 5 | 4.2% | 20.8% |
| 4角 中後 | 20 | 2 | 6 | 10.0% | 30.0% |
| 4角 後方 | 24 | 2 | 3 | 8.3% | 12.5% |
人気・適性(人気・前走/京都7回・のべ94頭)
| 項目 | 勝利数 | 複勝率 | 特記事項 |
|---|---|---|---|
| 1番人気(7頭) | 3勝 | 71.4% | 7回のうち5回が3着以内。最も信頼できる |
| 2番人気(7頭) | 0勝 | 14.3% | 2019年クリアサウンドの3着のみ |
| 3番人気(7頭) | 0勝 | 42.9% | 3着内3回。勝ち切った年はない |
| 4〜6番人気(21頭) | 3勝 | 23.8% | ベルーガ・レシステンシア・ダンツエランが勝利 |
| 7〜9番人気(21頭) | 0勝 | 4.8% | 3着内1回。人気帯のなかで最も走っていない |
| 10番人気以下(31頭) | 1勝 | 19.4% | 3着内6回。2023年は15番人気が勝利 |
| 前走1着(55頭) | 5勝 | 18.2% | 最多ローテ。勝ち馬7頭中5頭がここから |
| 前走2〜3着(19頭) | 2勝 | 42.1% | 複勝率42.1%でローテ別の最優秀 |
| 前走4〜5着(6頭) | 0勝 | 16.7% | 母数6頭。判断材料にならない |
| 前走6着以下(14頭) | 0勝 | 14.3% | 3着内2回。巻き返しは起きている |
| 前走が重賞(18頭) | 1勝 | 22.2% | 重賞経験組。複勝率は未経験組と同じ |
| 前走が重賞以外(76頭) | 6勝 | 22.4% | 新馬・未勝利・1勝クラスから6勝 |
| 前走・新馬(21頭) | 4勝 | 23.8% | 牝馬限定戦を含む。勝ち馬7頭中4頭 |
| 前走・未勝利(21頭) | 1勝 | 9.5% | 3着内2回。層としては苦戦している |
| 前走・りんどう賞(9頭) | 1勝 | 22.2% | 京都芝1400mの1勝クラス。同コース組 |
| 前走・新潟2歳S(5頭) | 1勝 | 60.0% | 母数5頭だが3着内3回と好相性 |
| 前走・小倉2歳S(5頭) | 0勝 | 20.0% | 3着内1回 |
| 前走・函館2歳S(3頭) | 0勝 | 0.0% | 3着内ゼロ。母数3頭と小さい |
| 前走・ききょうS(7頭) | 0勝 | 28.6% | 3着内2回。京都芝1400mのオープン特別 |
| 前走1200m以下(34頭) | 2勝 | 20.6% | 短距離からの距離延長 |
| 前走1400m(34頭) | 2勝 | 20.6% | 同距離組。数字は1200m以下と同じ |
| 前走1600m以上(21頭) | 3勝 | 33.3% | 勝率14.3%・複勝率33.3%で最良 |
| 中3〜5週(27頭) | 2勝 | 18.5% | 標準的なローテーション |
| 中6〜9週(38頭) | 3勝 | 23.7% | 最多の間隔。夏の新馬勝ち組が中心 |
| 中10週以上(25頭) | 2勝 | 28.0% | 間隔を空けても成績は落ちない |
傾向・レース分析
ファンタジーステークスとはどんなレースか
2歳牝馬の短距離重賞。10月末から11月初めに京都競馬場の芝1400m(外回り)で行われるG3で、2歳牝馬限定の馬齢重量戦です。斤量は全馬同じで、2022年までは54kg、2023年から55kgになりました。重量の駆け引きがないため、素質と仕上がりがそのまま出るレースです。
位置づけは阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)へ向かう路線の一戦。上位に入った馬には2歳牝馬G1への優先出走権が与えられます。過去にはダノンファンタジー(2018年)、レシステンシア(2019年)がここを勝って阪神ジュベナイルフィリーズも制しており、この時期の牝馬の勢力図を測る物差しとして機能しています。
コースは京都芝1400m外回り。向正面の中ほどからスタートし、3コーナーから4コーナーにかけて下り坂を通ってから直線403.7mに入ります。下り坂で自然に加速がつくため、前半から流れが速くなりやすく、追走力そのものが問われる条件です。それでいて直線は平坦で400m以上あるため、差し脚も届きます。
集まるのは3つのタイプ。①夏の新馬・未勝利を勝った素質馬、②函館・小倉・新潟の2歳重賞で揉まれてきた馬、③京都芝1400mのりんどう賞・ききょうステークスを使ってきた同コース組。キャリア1〜2戦の馬が大半で、能力の底が見えていない馬同士の対戦になるのが、このレースの性格を決めています。
なおデータ分析は京都開催7回に絞っています。2020〜2022年は京都競馬場の改修により阪神競馬場(芝1400m内回り)で行われました。阪神は最後に急坂があり、京都の平坦な直線とは求められるものが違います。枠順と脚質の傾向が混ざるため、集計からは阪神の3年を外しています。
1番人気は7頭で3勝・複勝率71.4%
京都開催7回で1番人気は3勝、3着内5回。複勝率71.4%は2歳重賞としては高い数字です。ミスエルテ(2016年)、ダノンファンタジー(2018年)、フェスティバルヒル(2025年)が勝ち、アマルフィコースト(2017年3着)、マジックキャッスル(2019年2着)が馬券に絡みました。
外したのは2023年と2024年の2回です。2023年セントメモリーズが4着、2024年カワキタマナレアが5着。どちらも大敗ではなく掲示板には載っています。1番人気が総崩れになる形ではなく、「勝ち切れずに4〜5着」というパターンで負けています。
2歳戦で1番人気が堅いのは、支持の集まり方に理由があります。キャリアの浅い馬同士の対戦では、デビュー戦の勝ちっぷりが派手だった馬に人気が集中します。その評価が外れることもありますが、この時期に抜けた手応えで勝ち上がってきた馬は、実際に能力が高いことが多い。人気の根拠が「前走の着差や時計」という分かりやすい材料であるぶん、信頼度も保たれているということです。
2番人気は7頭で3着内1回——上位人気で差がある
意外なのは2番人気です。京都7回で3着内1回、複勝率14.3%。2019年クリアサウンドの3着が唯一で、勝ち星はありません。1番人気の71.4%とは大きな差が付いています。
3番人気は7頭で3着内3回・複勝率42.9%。こちらは1番人気に次ぐ数字ですが、やはり勝ち切った年がありません。上位人気を人気順に信頼すればよいレースではないというのが、京都開催7回から見える形です。
ただし注意が必要です。1番人気・2番人気・3番人気はいずれも母数7頭しかありません。真の複勝率が40%ある層でも、7頭中1頭しか3着以内に入らないことは珍しくありません(確率にして約16%、6回に1回の頻度)。「2番人気は来ない」と断じるには足りない数字です。当サイトでは母数50頭以上の層でなければ消す根拠には使わない方針を取っており、この数字も「傾向として頭に置く」程度に留めるべきものです。
4〜6番人気は21頭で3勝・複勝率23.8%。ベルーガ(5番人気)、レシステンシア(6番人気)、ダンツエラン(4番人気)が勝っています。7勝のうち3勝がこの層ですから、勝ち馬を探す範囲は6番人気までが現実的です。
10番人気以下が31頭で1勝・複勝率19.4%——直近3年は毎年2桁人気が絡む
このレース最大の特徴は、極端な人気薄が馬券に飛び込んでくることです。10番人気以下は京都7回で31頭が走り、1勝・3着内6回・複勝率19.4%。7〜9番人気の4.8%よりも成績が良いという、ねじれた形になっています。
とくに直近3年は毎年です。2023年は15番人気カルチャーデイが勝ち、12番人気シカゴスティングが3着。2024年は10番人気モズナナスターが2着、15番人気ベルビースタローンが3着。2025年は10番人気ショウナンカリスが2着。3年連続で2桁人気が馬券圏内に入っています。
理由はキャリアの浅さです。出走馬の大半が1〜2戦しか走っておらず、能力を測る材料が足りないまま人気が決まります。デビュー戦が未勝利戦だった馬や、芝の短距離が初めての馬は人気を落としますが、実際に走ってみたら通用するという例が繰り返されています。2歳戦は「人気=実力」の対応が最も崩れやすいカテゴリーです。
荒れやすさの結論:荒れる。1番人気は信頼できる一方で、2〜3着に10番人気以下が飛び込む構図です。軸は上位人気、ひも荒れを拾うという組み立てが、このレースの数字に最も沿います。なお2023年は15番人気が勝ったうえに2着9番人気・3着12番人気で、3連単は7桁配当になりました。
6枠が13頭で3着内6回、5枠は13頭で3着内ゼロ
枠順では6枠と7枠が目立ちます。6枠が13頭で3着内6回・複勝率46.2%、7枠が14頭で3着内5回・複勝率35.7%。1枠も8頭で3着内3回(37.5%)と悪くありません。
逆に5枠は13頭で3着内ゼロ、8枠は15頭で3着内1回です。ただしこの2つは「消しの根拠」にしてはいけない数字です。5枠の13頭で3着内ゼロというのは、真の複勝率が20%の層でも約5回に1回は起こります。当サイトは過去に「母数20〜30頭で3着内ゼロ」を根拠に馬を切り、5回連続でその層から馬券圏内の馬が出た経験があります。母数13頭の数字は、軸にしない理由にはなっても、相手から外す理由にはなりません。
そもそも京都芝1400mで枠順の差が出る理屈は薄いです。スタートからの直線が長く、最初のコーナーまで余裕があるため、外枠でも位置を取りに行けます。6枠・7枠が好成績なのは、内で包まれずに下り坂で加速できる位置だからという説明は可能ですが、母数8〜15頭の数字でそこまで言い切るのは慎重であるべきです。
枠順の結論:参考程度。京都7回・94頭では枠ごとの母数が8〜15頭にしかならず、1〜2頭の差が複勝率10〜20%の差として表れます。枠で取捨を決めるのではなく、他の条件が並んだときの最後の判断材料に留めてください。
脚質は4分割すべて12〜30%——位置取りは問われない
4コーナーの通過位置を4分割すると、複勝率は12.5〜30.0%の範囲に収まります。先頭25%が26頭で2勝・複勝率26.9%、中前が24頭で1勝・20.8%、中後が20頭で2勝・30.0%、後方が24頭で2勝・12.5%。勝ち星は4つの区分すべてから出ており、はっきりした有利不利が見えません。
勝ち馬7頭の4角位置を並べると、10番手・10番手・6番手・2番手・3番手・6番手・9番手。2016年ミスエルテは12頭立ての10番手から、2025年フェスティバルヒルは12頭立ての9番手から勝っています。一方で2019年レシステンシアは15頭立ての2番手、2023年カルチャーデイは18頭立ての3番手です。前からでも後ろからでも勝てるのがこのコースの性格です。
理由は京都芝1400m外回りの形です。3〜4コーナーの下り坂で後方の馬も自然に脚が使える状態になり、直線403.7mは平坦で、坂を登る必要がありません。前が止まらないかわりに、差し馬も脚を余さずに使えます。結果として「位置取りの差」が「末脚の差」に吸収される構造になっています。
唯一の注意点は後方の12.5%です。4区分で最も低く、勝ち馬の上がり3Fを見ると7頭のうち5頭が33.1〜34.2秒。後方から届かせるには、相応に速い上がりが必要ということです。逃げ・先行馬を軽視する理由はありませんが、極端な後方からの馬は決め手の裏付けを確認してください。
前走ローテーション——重賞実績は要らない
これは明確です。前走が重賞だった18頭は1勝・複勝率22.2%、重賞以外の76頭は6勝・複勝率22.4%。複勝率はほぼ同じで、勝利数では重賞未経験組が圧倒しています。夏の2歳重賞で揉まれてきたことが、このレースの有利に働いていません。
勝ち馬7頭の前走を並べると、新馬が4頭、未勝利が1頭、1勝クラスのりんどう賞が1頭、新潟2歳ステークスが1頭。新馬戦を勝ったばかりの素質馬が主役というのが、このレースの素顔です。前走・新馬の層は21頭で4勝・複勝率23.8%と、母数と勝率のバランスが最も良い層でもあります。
一方で前走・未勝利だった組は21頭で1勝・複勝率9.5%と苦戦しています。同じ「重賞未経験」でも、新馬戦を1回で勝った馬と、2戦目以降に未勝利戦を勝った馬では評価が分かれるということです。ただし母数21頭ですので、この層を一律に消すのは勧めません。
前走着順では2〜3着組が最良です。19頭で2勝・複勝率42.1%。前走1着組は55頭で5勝ですが複勝率18.2%と、母数の大きさのぶん平均値に寄っています。前走を勝っていることは前提条件に近く、それだけでは差がつきません。負けていても2〜3着で内容が良かった馬のほうが、ここでは信頼できます。
前走距離は1600m以上が最良です。21頭で3勝・勝率14.3%・複勝率33.3%。1200m以下(34頭)と1400m(34頭)はどちらも2勝・複勝率20.6%で横並びでした。距離短縮で臨む馬のほうが、短距離専門で来た馬より走っています。1400mで前半から流れが速くなるこのコースでは、長めの距離を経験した馬のほうが折り合いと持続力の面で有利に働くという説明が成り立ちます。
間隔は空いていても問題ありません。中6〜9週が38頭で3勝・複勝率23.7%、中10週以上が25頭で2勝・28.0%。中3〜5週は27頭で2勝・18.5%。夏に新馬を勝ってひと息入れた馬が、そのまま通用します。
阪神ジュベナイルフィリーズとの関係
ここを勝った馬が2歳女王になった例は2回あります。2018年ダノンファンタジー、2019年レシステンシアがいずれもファンタジーステークスを勝って阪神ジュベナイルフィリーズも制しました。ほかにもディアドラ(2016年3着)が後に秋華賞を勝ち、ママコチャ(2021年3着・阪神開催)がスプリンターズステークスを勝っています。
一方で距離の壁もあります。阪神ジュベナイルフィリーズは芝1600m。ここを1400mの追走力で押し切った馬が、同じ競馬で通用するとは限りません。このレースを見るときは、「1400mで前半から流れても崩れなかったか」と「直線で何秒の上がりを使ったか」を分けて見るのが、次につながる読み方になります。
総合ポイント
①軸は1番人気から。京都7回で3勝・複勝率71.4%。2番人気(14.3%)・3番人気(42.9%)は勝ち切っておらず、人気順に素直ではありません。勝ち馬を探す範囲は6番人気までが現実的です。
②ひも荒れを前提に組む。10番人気以下が31頭で1勝・3着内6回。直近3年は毎年2桁人気が馬券圏内に入っています。相手は手広く取るのが数字に沿います。
③重賞実績は見なくてよい。前走が重賞の18頭と重賞以外の76頭で複勝率はほぼ同じ(22.2%と22.4%)。勝ち馬7頭のうち4頭が前走・新馬です。
④前走1600m以上を一段上に見る。21頭で3勝・複勝率33.3%。1200m以下・1400m組はどちらも20.6%。距離短縮組が走るレースです。
⑤枠と脚質では切らない。枠ごとの母数は8〜15頭、脚質4区分の複勝率は12.5〜30.0%の範囲。どちらも取捨の根拠にするには足りません。最後の判断材料に留めてください。
補足データ:詳細傾向と注目ポイント
出走頭数は9〜18頭——年による差が大きい
京都開催7回の出走頭数は9〜18頭で、平均13.4頭です。最少は2018年の9頭、最多は2023年の18頭。2桁人気が馬券に絡んだ3年(2023年18頭・2024年15頭・2025年12頭)は、いずれも頭数が多めでした。出走馬が増えれば人気も分散し、低評価の馬にも相応の実力を持った馬が混じりやすくなります。
逆に10頭前後の年は人気どおりに決まりやすい傾向です。2018年は9頭立てで1番人気ダノンファンタジーが勝ち、2〜3着も4番人気・6番人気でした。頭数は配当規模を測る目安になります。
馬場状態は7回のうち6回が良馬場
京都開催7回のうち6回が良馬場で、1回だけ不良馬場でした。11月初旬の京都は安定した馬場になりやすく、道悪のデータはほとんど蓄積がありません。雨の予報が出た年は、過去の傾向ではなく各馬の血統と前走の馬場状態を見てください。
騎手・調教師の傾向
京都開催7回に限ると、川田将雅騎手が4回騎乗して2勝、C.デムーロ騎手が3回騎乗して2勝。和田竜二騎手は4回で3着内2回です。調教師では中内田充正調教師が2頭で2勝、四位洋文調教師が3頭で2勝、本田優調教師が2頭で1勝・3着内2回、矢作芳人調教師が3頭で3着内2回でした。
ただし2歳重賞の騎手成績は、母数が2〜4頭しかありません。「その厩舎が素質馬を送り込んだ年にたまたま結果が出た」という程度の意味しか持ちません。単独の判断材料にはしないでください。
同コース組(りんどう賞・ききょうステークス)の扱い
京都芝1400mで行われるりんどう賞(1勝クラス・牝馬限定)から9頭が参戦し、1勝・3着内2回(複勝率22.2%)。ききょうステークス(オープン特別)からは7頭で3着内2回(28.6%)です。どちらも母数は小さいものの、同じコースを経験している強みは数字に出ています。
とくにりんどう賞は同じ週または前週に同コースで行われるため、条件がそのまま重なります。勝ち時計と上がり3Fを直接比較できる唯一のローテですので、出走馬にりんどう賞組がいる年は、その時計を基準に他の馬を測るとよいでしょう。
斤量は2023年から55kgに
馬齢重量戦のため全馬が同じ斤量を背負います。過去データでは2016〜2022年が54kg、2023年から55kgです。2歳馬の負担重量が引き上げられたことによるもので、全馬に同じだけ加わるため有利不利は生じません。
斤量差がないことは、このレースの性格を決めています。ハンデ戦のように「実績馬が重量を背負って苦しむ」展開にならないため、素質のある馬は素直に力を出せます。それでいて人気薄が絡むのは、重量ではなくキャリアの浅さによる評価のばらつきが原因だということです。
データを見るときの注意点
このページの数字は母数が小さいことを前提に読んでください。集計対象は京都開催7回・のべ94頭です。枠ごとに8〜15頭、人気帯ごとに7〜31頭しかありません。1〜2頭の違いが複勝率10〜20%の差として表れる規模です。
当サイトでは母数50頭以上の層でなければ、その層の馬を馬券から外す根拠には使わない方針を取っています。このページで50頭を超えているのは「前走1着(55頭)」と「前走が重賞以外(76頭)」の2つだけです。「5枠は3着内ゼロ」「前走・函館2歳Sは3着内ゼロ」といった記述はすべて母数3〜13頭ですので、事実として書いていますが、消しの判断には使えません。
2020〜2022年の阪神開催3回・のべ34頭は集計から外しています。阪神芝1400m内回りは最後に急坂があり、平坦の京都とは要求されるものが違います。参考として阪神3回を見ると、1番人気は2020年メイケイエールの1勝・2021年ナムラクレアの2着・2022年は10着と、京都7回(3勝・3着内5回)とは違う出方をしています。条件を混ぜると傾向がぼやけることが確認できます。過去10年結果の表には阪神の3年も載せていますので、ご自身で見比べてください。
枠番は頭数と馬番からJRA仕様で算出しています。脚質は4コーナーの通過順を頭数で割った比率で4分割しており、各馬の普段の脚質ではなく「そのレースでどこを通ったか」を示す数字です。
今年の出馬表(2026年)
| 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 斤量 | 脚質 | 予想印 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 1 | レニュアージュ | 牝2 | 西村淳也 | 55 | 逃げ | △ |
| 2枠 | 2 | セイウンマイラヴ | 牝2 | 田山旺佑 | 55 | 逃げ | |
| 3枠 | 3 | ビスケットサンド | 牝2 | 北村友一 | 55 | 差し | ○ |
| 4枠 | 4 | ニクスルーナ | 牝2 | 岩田望来 | 55 | 差し | △ |
| 5枠 | 5 | バタフライ | 牝2 | 原田和真 | 55 | 先行 | |
| 6枠 | 6 | イモージェン | 牝2 | C.デムーロ | 55 | 先行 | ◎ |
| 6枠 | 7 | シャンデヴァーグ | 牝2 | 鮫島克駿 | 55 | 追込 | ▲ |
| 7枠 | 8 | ブライトスクリプト | 牝2 | 池添謙一 | 55 | 差し | △ |
| 7枠 | 9 | ベニバナ | 牝2 | 幸英明 | 55 | 差し | △ |
| 8枠 | 10 | フェリチタ | 牝2 | 松山弘平 | 55 | 先行 | |
| 8枠 | 11 | ツキミ | 牝2 | 川田将雅 | 55 | 先行 |
※脚質は各馬の直近走における4コーナー通過位置から判定(中団は差し・後方は追込に変換)。馬齢戦のため11頭すべて55kgです。11頭立ては、京都開催7回の平均13.4頭を下回る少頭数になりました。
今年の印(2026年)
展開予想: レニュアージュがハナを主張し、先行勢が続くミドルペースを想定する。4角の位置より、直線403mで速い上がりを使えるかを重く見た。勝ち馬7頭の4角位置は2番手から10番手までばらけている。
根拠: 6枠は13頭で3着内6回・複勝率46.2%とこのレースの最高値で、前走の函館2歳ステークス2着は前走2〜3着(19頭で複勝率42.1%)にも該当する。デビュー戦は上がり33.6秒で勝っており、終いの脚も使える。ウッドチップでのラスト1ハロン11.1秒は11頭で最速。重賞で2着の実績を持つ1頭が、このレースで最も成績の良い枠を引いた形で、素直に本命とした。
根拠: 前走の中京2歳ステークス3着は前走2〜3着の好条件にあたり、中12週という間隔も中10週以上(25頭で複勝率28.0%)に合う。前走1400mは今回と同じ距離で、上がり33.7秒を使えている点も強調できる。新馬戦は阪神1400mを勝っており、コース実績という意味でも裏付けがある。調教は坂路9本・ウッドチップ2本と標準的で、派手さはないが崩れる形ではない。
根拠: 6枠に加え、前走が1600mという点が効く。前走1600m以上の層は21頭で3勝・複勝率33.3%とローテ別で最も良い数字を残している。中10週という間隔も好条件。新潟2歳ステークス5着は着順こそ地味だが、上がり33.8秒は評価できる。坂路のラスト1F11.7秒は11頭で最速で、動き自体は上位。追い込み一手という脚質だけが懸念材料になる。
根拠: 調教スコアは11頭で最上位。坂路800m51.7秒・ラスト1F11.9秒はいずれも水準を超えており、坂路11本と乗り込み量も十分。前走の未勝利戦を1400mで勝っており、距離も合う。ただし3戦して重賞は初めてで、相手強化が課題。4枠は11頭で2勝と数字自体は悪くないため、調教の良さを買って連下に置いた。
根拠: 京都1400mの新馬戦を1着、つまり今回とまったく同じ条件で勝っている。16頭立てを勝った内容も価値がある。坂路17本は11頭で最多で、800m51.1秒は基準の52.0秒を上回る。7枠も14頭で3着内5回・複勝率35.7%と悪くない。デビューから中0週での連戦になる点だけが未知数だが、同コース勝ちは軽視できない。
根拠: 1枠は8頭で3着内3回・複勝率37.5%とこのレースでは好成績。前走は中京1600mの新馬戦を逃げ切っており、前走1600m以上という最良のローテに該当する。上がり34.8秒で後続を止めた内容は、1400mでも通用する形。単騎で行ければ、4角先頭の層が26頭で2勝・複勝率26.9%というデータにも乗る。展開のカギを握る1頭として連下に加えた。
根拠: 前走のりんどう賞は、今回と同じ京都1400m。この同コース組は9頭で1勝・3着内2回という成績で、母数は小さいが条件の重なりは大きい。4着という着順は割引材料だが、上がり34.3秒は水準。7枠も14頭で3着内5回と数字は良い。このレースは10番人気以下が31頭で3着内6回と穴が開きやすく、人気を落とすようなら面白い存在になる。